2013年12月12日木曜日

呼吸が与える自律神経への影響について

呼吸が与える自律神経への影響について
by Baxter

このブログを書いている仲間の記事を読むと、自分では気が付かなかった新しい物の見方や初めて知る情報を目にすることがあります。さらに知識が深まるトピックも掲載されています。例えば、呼吸による神経組織への影響について記事を書いたときに、後でティモシー先生が追加記事で、蜂の羽音の呼吸法(ブラーマリー・プラナヤーマ)について書いてくれたことがありました。息を長めに吐くことで副交感神経を刺激し、休息と消化を司る神経のバランスに影響を与えることは、このブログでも何度か紹介したことがありました。今回はその仕組みについて、実際に体の中で何が起きているのか解説します。

脳と身体をつなぐ自律神経は、双方向に行き来することが知られています。心配事や悩みでストレスを抱えると、ストレスが自律神経から脳に伝わり交感神経(闘争と逃走の神経)を高めます。交感神経が高まると心拍数や呼吸数が上がり、血圧も上昇します。


しかし肺や心臓から脳へフィードバックができるので、ストレスな状況であっても、脳には状況は安定し問題ないという情報を伝えることができるのです。これは心臓と肺の間に走る神経が脳に伝わることで可能にします。呼吸をすると心臓は刺激を受け、息を吸うときに鼓動が早まり、息を吐くときはスピードが下がります。1回の呼吸では心拍数の変化を感じることはできませんが、息を吸う時と吐く時のどちらかの長さを変えた呼吸を数分間試してみると、鼓動が早くなったり遅くなったりするのを実感できます。例えば、2秒で息を吸い1秒で息を吐く呼吸を数分間続けると鼓動が早くなります。これは身体を活性化させなさい、という自律神経システムに刺激を与えるメッセージが脳に伝わるからなのです。

ティモシー先生が紹介してくれた蜂の羽音の呼吸法(ブラーマリー・プラナヤーマ)では、吐く時に羽音をたて(ハミング)、吸う時より時間をかけて息を吐きます。また12(吸う1:吐く2)の割合でハミングなしで呼吸をしても、心拍数は下がり、気持ちが落ち着きます。このように副交感神経を刺激すると、脳から身体に伝達されリラックスした状態になります。


ある調査で、迷走神経と化学神経伝達物質が作用するため、呼吸によって心拍数が下がり、結果として交感神経と副交感神経のバランスを変えることが明かになりました。自律神経がバランスを整える役割を担い、絶え間なく変化する現代を乗り越える力になることを覚えておきましょう。

呼吸と神経のバランスについて理解を深めたい方のために、このブログがお役に立てば嬉しいです。意識して呼吸をすることで、交感神経と副交感神経のどちらも刺激し、自律神経を調整できるようになります。多くの方にこのことを知ってもらいたいです!



This article originally appeared in English on the “Yoga for Healthy Aging" blog.
byBaxter Bell, Bradford Gibson, and Nina Zolotow
http://yogaforhealthyaging.blogspot.jp/2013/12/how-your-breath-affects-your-nervous.html




For more information about Baxter Bell see ” http://www.baxterbell.com ”

Translated by Reiko Takada